概要・特色
当センターについて
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【図1】IVR-CT
IVRについて
IVR(画像下治療)とはX線やCTなどの画像ガイド下に経皮的に治療を行う低侵襲治療です。治療法には腫瘍に対する塞栓術や血管狭窄を広げる血管拡張術などたくさんの治療手技があります。
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【図2】IVRについて
IVRセンタースタッフについて
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IVRセンター長 片山直人 (右) 前IVRセンター長・前兵庫医大教授 廣田省三 (左)
IVRによる治療・検査の件数は2018年度は200件台でしたが、甲南医療センター統合後の2019年度は300件台、2020年度以降は600件台と増加傾向にあり、兵庫内のみならず近畿圏においても多数の治療実績を有しています。
病気・治療・検査
病気
癌、血管狭窄、動脈瘤、血管奇形、胃静脈瘤、出血、膿瘍、嚢胞などが治療の対象となります。
IVR治療の種類(代表的なもの)
1)化学塞栓療法(TACE)
カテーテルを用いて血管を介してガンの栄養動脈を化学療法剤と虚血塞栓術で治療する。
2)静脈瘤塞栓術(BRTO)と門脈圧亢進症の治療
胃静脈瘤、直腸静脈瘤などの静脈瘤をカテーテルで閉塞させる。経皮的肝内シャント術(TIPS)、経皮経肝塞栓術塞栓術(PTO)、部分的脾動脈塞栓術(PSE)などの治療と組み合わせ門脈圧亢進症の治療として行う。
3)出血治療
胸腹部出血に対しカテーテルを出血ポイントに進め止血する。
4)動脈瘤塞栓術
脾動脈、腎動脈などの内臓にできる動脈瘤をコイルで塞栓治療する。
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【図4】動脈瘤塞栓術
5)血管奇形塞栓術
肺の動静脈奇形など血管奇形をカテーテル、穿刺で治療する。
6)経皮局所焼灼療法(RFA)
肝癌、腎がんなどのガンをラジオ波針で焼灼したり、アルコールを注入する(PEIT)ことで、治療する。
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【図5】経皮局所焼灼療法(RFA)
7)経カテーテル血管形成術(PTA)
血管やシャントの狭窄、閉塞をバルーンカテーテルやステントを用いて広げます。
8)経皮動注化学療法
手術できないガンに対し栄養動脈から薬剤を流し治療効果を高めます。動注ポートの埋め込みも行います。
9)中心静脈ポート埋め込み術
点滴栄養のためのルートに穿刺しやすい道具を皮下に埋め込みます。
10)経皮生検・膿瘍ドレナージ術
体の深部にあっても画像誘導下(CT、US)に針を穿刺し、組織を採取したり、膿瘍内の膿を抜き取ります。
11)副腎静脈サンプリング
副腎腫瘍のホルモンサンプリングを副腎から直接採血します。
メッセージ
IVR-CTを導入しました。術中にCTを即座に撮影でき血管造影と組み合わせて精細な画像診断が可能です。CT透視と言われる機能が搭載されておりCT下穿刺時に穿刺針の通過をCT断面でリアルタイムで観察でき正確に穿刺が実施できます。血管造影の3Dソフトウェアも最新で充実したものとなっています。
また、廣田は肝臓腫瘍や門脈圧亢進症による静脈瘤治療の専門家で、胃静脈瘤治療では日本で最多症例数を経験しています。
広報
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