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概要・特色

病理診断科の主な仕事は『病理診断』です。患者さんの体より採取された病変の組織や細胞から、ガラス標本を作り、顕微鏡で観察、診断することです。最終診断として大きな役割を果たします。手術中に病理診断を下し、方針を決める「術中迅速診断」も大切な仕事の一つです。他には不幸にして亡くなられた患者さんの病気の状態、診断及び治療効果等を判定する目的で行われる『病理解剖(剖検)』も重要な業務です。当科は日本病理学会登録施設です。

当科の特徴としては、バーチャルスライドシステム(以下VS)の導入があげられます。VSとは顕微鏡用プレパラート全体をデジタル画像として記録し、モニター上で観察する装置です。デジタルデータなので退色が無く、破損の心配もないので永久標本として保存することも可能です。また関連機関とのネットワークを利用することにより、遠隔からも画像を観察することができます。当院においても、顕微鏡がなくてもモニター上で、デジタル化した画像の観察が可能であるVSの利点を生かし、積極的に臨床医とのカンファレンスに利用しています。さらに2019年秋から病理医が不在あるいは診断が困難な症例の場合等においても神戸大学病理部との連携により、遠隔病理診断が可能なシステムを構築し、運用を開始しています。

 

病気・治療・検査

2019年秋に新しく稼働を始めた病理検査室は、新たな検査機器等が導入され、引き続き正確で質の高い病理診断を提供していきます。具体的には、臓器の切り出し作業台にプッシュプル型換気装置の導入により、ホルマリン等の有害物質の換気対策を行い、自動染色装置の導入により、業務の効率化を目指します。また細胞診においては、全自動液状化検体細胞診標本作製装置(Thinprep® 5000)が導入されました。液状化検体細胞診(LBC)は従来での標本作製に比べて、標準化された標本の作製が可能となり、不適正標本の減少につながります。採取し保存しておいた検体を用いて、細胞診標本の再作製、HPVのタイピング検査、免疫染色等が追加可能になり、診断補助として非常に有用です。さらに病理検査業務支援システムの更新により、臨床側からの病理診断報告書の既読・未読の状況を確認できるようになり、病理診断報告書の確認漏れを防ぎます。

 

スタッフ・取得資格

スタッフ

病理医 1名
中央検査部所属の臨床検査技師 3名

取得資格

細胞検査士 3
国際細胞検査士 1
認定病理検査士 2
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者 1

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