診療方針
もの忘れ外来
認知症疾患医療センターのもの忘れ外来を週2回担当します。
入院患者さんのケア
コンサルテーション・リエゾン、および認知症ケアラウンドと呼ばれる病棟回診を定期的に行います。
前者は、入院患者さんがせん妄、睡眠障害、抑うつ、不安などの精神症状を生じて、入院治療に支障をきたしている場合に、薬物治療や心理的ケアを行って治療の継続を図るものです。
また、認知症の患者さんは、認知症の行動・心理症状や意思疎通の困難さによって入院治療に支障をきたすことがあります。認知症の患者さんが、認知症症状の悪化をおこさず、身体疾患の治療を円滑に受けられるように、主治医や病棟看護師といっしょにケアの仕方や薬物の使い方などを検討するのが認知症ケアラウンドです。
精神科外来
週1回、精神科外来を行います。主に入院患者さんの退院後の精神的ケアが目的であり、院外からの紹介は受け付けておりません。
主要な疾患
もの忘れ外来では、主に認知症の鑑別診断を行います。
コンサルテーション・リエゾンでは、せん妄、睡眠障害、抑うつ、不安を起こす患者さんが多く、もともと精神障害(統合失調症や双極性障害など)をお持ちの患者さんやアルコール使用障害の患者さんもいらっしゃいます。
せん妄とは、身体疾患や手術、薬剤などによって引き起こされる、意識・注意の障害のことで、入院中の高齢者の患者さんによくみられる病態です。もの忘れや見当識障害(日付や場所がわからない)を生じるので、認知症と間違えられることがあります。また、興奮や徘徊がみられたり、逆に気力が低下したりすることもあります。
認知症ケアラウンドの対象は、認知症の患者さんです。