放射線科について興味のある学生・研修医の方へ
放射線科医の役割
放射線科は画像検査で得られる情報を判断し、臨床医にとって治療に役立つ情報を提供する画像診断医としての役割を担っています。現代の医療ではEvidence Based Medicineに即した治療を行う上で画像診断の重要性はますます高まる一方、画像診断機器の急速な進歩から診療科や臓器別の専門を超えた横断的な知識が必要となっています。放射線科医はこの要請に応え、適切な検査法の選択や診断レポート作成、主治医とのディスカッションを通じて診断や治療方針の決定に際して大きく関与します。このため放射線科医は臨床医にとってよき相談相手としての側面からDoctor’s Doctorとも呼ばれています。
IVRについて
また画像診断の技術を利用した低侵襲治療としてのIVR(Interventional Radiology;画像下治療)も発達しており、実際に患者さんと向き合った治療も行っています。
スペシャリスト揃いのスタッフ
当院では放射線科診断専門医が4名、後期研修医が1名の体制でCT・MRI、核医学などの画像診断や、IVRを行っています。
日本医学放射線学会や日本IVR学会、日本核医学会といった放射線科の主要学会から専門医修練機関/教育病院として認定されており、画像診断とIVRの各分野においてspecialistが揃っています。一般的な急性期病院としてのcommon diseaseから、稀ながら重要な疾患群など幅広い知識に触れることが出来ます。
学生実習
学生実習としては後期研修医や放射線科研修中の初期研修医とともに、画像診断・IVRの基礎知識に関するレクチャーを受け、実際の診断レポート作成に取り組みます。また患者さんの治療方針決定に関わるカンファレンスへの参加も可能です。その他、IVRへの参加を通じて、穿刺やカテーテル操作などの簡単な手技を経験・習得します。
初期研修
初期研修としては指導医や後期研修医の下、診断レポート作成やカンファレンスを通じて画像診断のスキルを身に付けることを目標とします。希望に応じて研究会・学会への参加や発表も可能です。またIVRでは指導医監修の下で治療方針のプランニングから手技の習得・研鑽を重ね、簡単な手技であれば完遂できるようになることを目標とします。
さいごに
画像診断はどの診療科に進んでも必要不可欠なスキルであり、本実習を通じて初期研修での良いスタートダッシュを目指しましょう!日頃撮影されたCTやMRIなどの画像を前にしてアプローチに迷っている方も、ぜひ放射線科で画像の見方・考え方を学びに来てください。「頭のてっぺんから、足の先まで」の画像診断を行い、時にはIVRで治療する放射線科の世界に興味を持ってもらえれば幸いです。