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概要・特色

診療方針

私たちは、「信頼され、期待され、選ばれ、誇りがもてる」栄養管理部となるため次の事に専念します。

  • 患者さんの状態にあわせた安全でおいしい食事を提供します。
  • 患者さんに寄り添う栄養管理を行ないます。
  • 専門職としての知識、技術向上を常に念頭におき、質の高い診療支援を行ないます。
  • 地域と連携した支援を行ないます。
  • 互いに協力しあう姿勢を大切にし、誇りが持てる職場にします。

部門の仕事(業務)内容

給食管理業務(入院中の食事)

栄養管理部では食事は「治療の一環」「安心・安全」「入院生活の楽しみ」と考え提供しています。

「治療の一環」として

食事を通して、食事の量や組合せを視覚的に学んでいただくとともに、配布する食札には様々な栄養情報を掲載することで入院中~退院後の食事療法にお役立ていただけるように提供しています。

「安心・安全」として

常に衛生管理を徹底し、クックチルシステムを取り入れることで、患者さんにとって安心・安全な食事提供に努めています。

「入院生活の楽しみ」として

季節に合わせた食事提供など、食事の工夫を行っており、日々、患者さんが美味しく食事療法をしていただけるように努めています。

給食委託業者と協力し、患者さんが安心・安全に美味しく食事療法に取り組んでいただけるよう努めています。

栄養管理業務

当院では、外来・入院患者さんに最適な栄養食事療法を提供できるように、日々栄養指導や栄養管理を行っています。

栄養指導(相談)

糖尿病、高血圧などの生活習慣病、腎臓病や肝臓病、胃腸疾患、がん、低栄養など各種疾患に対する食事療法を栄養指導でご説明し、患者さんの「食事をどうしたらいいの?」という疑問に寄り添っています。

平日午前9時~、1回あたり約20~30分の予約枠で、月間300件程度の栄養指導を行っています。院内には栄養相談室を設け、フードモデル(食品模型)やリーフレットを用いた栄養指導や、入院患者さんのベッドサイドなど病棟での栄養指導も行っていますので、患者さんのご希望に合わせて対応しております。
患者さん一人ひとりが安心して食事療法に取り組んでいただけるよう、私たち管理栄養士が患者さんに寄り添いサポートさせていただきます。

栄養管理(入院病棟)

病棟ごとに担当の管理栄養士を配属しています。担当管理栄養士は、まず、入院後に病室を訪問し、「食物アレルギー情報の聴取」「栄養状態の確認」などを行うことで入院中の安全の確保に努めています。また、入院時から退院までの間、患者さん一人ひとりの疾患や体格などに合わせた食事療法を計画・実施することで、早期治療のサポートを目指しています。必要に応じて特別治療食の提供や栄養指導(相談)を行なうことで、入院中から退院後に必要な食事療法の情報を患者さんやご家族へ提供しています。

その他、栄養サポートチームや褥瘡防止対策チーム、糖尿病センター、心臓リハビリテーションチームなど様々なチーム医療にも積極的に参画し、より専門的に栄養面からサポートを行なっております。

 

検査・機器・療法等

チーム医療における栄養管理部のかかわり

NST(栄養サポートチーム)

低栄養など特別な栄養管理が必要な患者さんに、食事摂取量、摂取状況の確認を行い、随時、食事・栄養の提案を行っています。また、回診時には医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、リハビリスタッフなど専門スタッフが連携し、それぞれの知識と技術を出し合い、最良と思われる方法で栄養面からサポートしています。各病棟担当の管理栄養士と連携をとり、食事摂取量が少ない患者さんなどNST介入が必要と思われる患者さんを抽出し、早期に介入ができるよう働きかけています。

褥瘡防止対策チーム

褥瘡回診やカンファレンスに担当管理栄養士が参加し、褥瘡治癒に必要な栄養・食事の提案を行っています。褥瘡の発生や治癒には患者さんの栄養状態が大きくかかわります。褥瘡回診では栄養状態や食事摂取量を確認しますが、褥瘡の状態をみて、現状必要な栄養計画を立案・実施し、少しでも早く治癒できるように栄養面からサポートを行なっています。NSTとも連携をとり、栄養状態改善に向かっていけるように活動しています。

糖尿病センター

糖尿病教育入院の患者さんに対し、食事療法の知識を身につけていただくことを目的として集団栄養指導や個別栄養指導を実施しております。
個別栄養指導では、患者さんの生活スタイルや必要エネルギー量に合わせて食事療法を提案し、患者さんと一緒に栄養指導をすすめています。また、退院後の食生活の改善に向けて具体的な指導も実施しております。また、カンファレンスに参加し、他職種間で情報交換することで、よりきめ細やかな栄養指導へと繋げています。退院後は、外来でも栄養指導を継続して食事療法のフォローを行なっております。

心臓リハビリテーションチーム

心臓リハビリテーションを目的とした入院患者さんに対し、集団栄養指導や個別栄養指導を実施しております。
日頃の食生活を改善していくために入院中に栄養指導を実施し、食生活の問題点を抽出・改善へと繋げています。また、栄養障害、体重減少を認める心不全患者は予後不良と言われています。入院中に栄養状態や食事摂取量などを確認し、リハビリテーションを行なう患者さんに必要な栄養素を充足できるよう栄養面からサポートしています。

特筆したいシステム

食事の安心と安全を守る厨房機器とクックチルシステム

栄養管理部では、甲南医療センター厨房設計に際して、入院患者さんの食事の安全性に重きを置いてクックチルシステムの採用を決定しました。

安全な食事を提供するためには、十分な衛生管理の徹底を実施しなければなりません。特に温度管理、時間管理が大切で、調理による加熱で食中毒細菌を死滅させることと、食中毒細菌が増殖しやすい温度帯(20~50℃)の保管時間を短くすることが重要なポイントになります。厨房設計では、調理場における加熱機器や冷却機器の導入、食中毒細菌の繁殖を抑えて食事保管が可能なチルド庫の導入を決定しました。また、加熱調理後2時間以内に患者さんの元へ運搬できる運用を目指し、厨房内にベルトコンベアを設置しました。

これまでの給食は、調理した日に患者さんが喫食するクックサーブシステムが主流でした。しかし、病院拡大に伴い提供する食数が増加すると、必然的に厨房内での調理・盛付作業の延長が予想されました。結果的に温度管理と時間管理が不十分となってしまい、調理工程の中で食中毒細菌の増殖が懸念されました。患者給食の安全性を確保するため、患者さんが喫食する前日(もしくはそれ以前)に調理・冷却保管を行うクックチルシステムを導入し、食中毒細菌の加熱殺菌と増殖抑制、提供当日の再加熱殺菌を行うことで、提供食数の増加にもより衛生的に対応できる厨房設計・運営を目指しました。このクックチルシステムでは、安全性の確保と同時に冷却保管中に味が浸透されるため、同じ塩分量でも美味しく感じることができるというメリットもあります。反対に、再加熱により料理に変化が生じる場合もあるため、適した料理を中心に美味しい食事提供を工夫し患者さんに満足していただけるように努めたいと思います。

 

 

病院食に関するアンケート調査

よりよい食事を提供できるように、入院中の患者さんにご協力頂き「嗜好調査」を年1回実施しています。いただいたご意見を参考に、日々の給食業務の改善と、より満足度の高い食事の提供を目指してまいります。アンケート結果は、以下のリンクよりご覧ください。

2020年度 食事アンケート結果

2021年度 食事アンケート結果

2022年度 食事アンケート結果

2023年度 食事アンケート結果

 

 

実績

栄養指導実績

年度 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 合計 月平均
2018 190 222 227 233 205 157 246 253 269 250 267 280 2799 233
2019 304 301 324 360 325 233 432 484 382 340 349 470 4304 359
2020 391 400 528 458 456 456 489 443 467 395 362 485 5330 444
2021 480 416 470 440 463 484 487 473 444 388 296 317 5158 430
2022 283 390 384 236 332 336 391 2352 336