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甲南医療センター 消化器外科

甲南医療センター消化器外科は2017年から新体制となり低侵襲手術や高難度手術まで幅広く対応してきました。特に腹腔鏡下手術に力を入れており、手術症例の80%以上が腹腔鏡手術となっています。
当科は日本内視鏡外科学会技術認定医が4名在籍しており、高い診療レベルを維持するとともに後進の指導にも当たっています。
このたび2023年に手術支援ロボット(Da Vinci Xi)を導入し、直腸手術、膵手術、ヘルニア手術を実施できる体制が整いました。(日本内視鏡外科学会ロボット支援下手術認定プロクター1名在籍、Da Vinci console surgeon 3名在籍)

ロボット支援下手術は腹腔鏡下手術をさらにすすめたものです。高精細な画面で、自在に動かすことができるアームを用い、手ぶれを補正する機能などを有しており、安全かつ質の高い手術の実施が可能となります。
このような最先端の治療を甲南医療センターでは提供することができます。
現在は下記の疾患を対象としておりますが、今後も対象術式を増やすよう取り組んでいます。(胃癌、結腸癌、肝癌など)

現時点で対象となる疾患
  • 直腸癌
  • 直腸腫瘍
  • 膵癌
  • 膵腫瘍
  • 鼠径ヘルニア

 

各術式の特徴

√ ロボット支援下直腸手術

直腸が存在する骨盤内は非常に狭く手術操作に制限が加わります。ロボット支援下手術では繊細な鉗子操作、3Dの安定した視野により安全かつ精度の高い手術が実施できるメリットを有しています。当院では2023年にロボット支援下直腸手術を導入しました。直腸がんに対する手術アプローチとしてロボット支援下手術を第一選択と考えています。

 

√ ロボット支援下膵切除術

肝切除や膵切除といったいわゆる高難度手術の領域ではロボット支援下手術はまだ一般的とまでは至っていません。厳格な施設基準や術者基準のもと実施施設は限定されています。当院では2023年からロボット支援下膵体尾部切除術を導入しています。
ロボット支援下膵切除では高精細な画像と安定した術野展開、自在に展開できるアーム操作により精度の高い手術が実施可能となっています。合併症発生率低減や、術後早期回復などが報告される優れた術式となっています。

 

√ ロボット支援下ヘルニア修復術

鼠径ヘルニアは鼠径部の腹壁の筋膜が脆弱になることにより発生する疾患で治療法は唯一手術のみです。最近は腹腔鏡を用いたヘルニア修復術が広く実施されていますが、ロボット支援下ヘルニア修復術では3Dでの良好な視野と自由に動く多関節機能を有した鉗子によりさらに精緻な手術操作が可能となります。ロボット支援下手術のメリットとしては最も痛みの少ない方法と言われています。
将来的には保険適応となる見込みですが、現時点では保険診療としては認められておりませんので自費診療での扱いとなります。