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どのような手術でもロボットで行うことができますか?
どのような病気がロボット手術でおこなうことができますか?

すべての手術がロボットで行えるわけではありませんが、2024年3月時点では、6診療科の29術式が保険で行うことができます。(参照:保険の適用の項)
病気としてはがんなどの悪性腫瘍に対する手術が多いですが、診療科によっては良性疾患でも行われています。また、保険適用外でも自費等で行っている手術もあります。各診療科にご相談ください。(例:鼡径ヘルニアに対するロボット手術)

 

ロボット手術のメリットはどのようなところにあるのでしょうか?

患者さんにとってのメリットとしては、開腹術や通常の腹腔鏡手術に比べ、術中出血量、術後合併症が少なく、術後在院日数も短くなるという報告があります。また、術者側のメリットとしては、関節機能、拡大視、高精細の3D画像などの機能により、座ったままで手術ができ、術者の負担を減らすことができます。(参照:手術支援ロボット「ダヴィンチ」の特徴)

 

ロボット手術の安全性は、どうなのでしょうか?

ロボットも機械であり、100%安全ということはできませんが、システムエラーの報告は極めて低く、当院でも患者さんに不利益をもたらすような事故の報告はありません。また、手術に携わるスタッフは緊急時対応の訓練を行い、安全管理に努めています。

 

ロボット手術の欠点は?

欠点としては触覚がないことが挙げられますが、慣れにより、視覚でカバーすることができるようになります。また、通常の腹腔鏡手術に比べ、ラーニング・カーブは短いと言われていますが、慣れるまでは、ロボットの準備等で、全体の手術時間が長くなります。

 

ロボット手術の費用はどれくらいかかりますか?
通常の腹腔鏡手術よりも高くなるのでしょうか?

ロボットそのものは高額な医療機器ですが、保険適用されているロボット手術は、通常の腹腔鏡手術、胸腔鏡手術と同じ料金です。(学術的に術後合併症の軽減が認められたロボット支援下の胃癌手術のみ、若干、腹腔鏡手術よりも高くなっていますが、入院期間が短くなる分、その差は少なくなっています)

ロボットが自動で手術を行うのでしょうか?

いいえ。
今のところ、術者の動きを正確に、迅速に伝えてロボットが手術を行うシステムで、ロボットが自分で考えて、自動で手術を行っているわけではありません。

ロボット手術は、外科医であれば誰でもできるのでしょうか?

いいえ。
熟練した技術が必要であり、各メーカーの指定したトレーニングを受け、認定を受ける必要があります。また、日本内視鏡外科学会の指針に基づく、術式毎の術者条件、施設条件が定められています。

停電の時は大丈夫なのでしょうか?

ロボットには停電に備えてバッテリーが搭載されており、そのまま継続して手術を行うことが可能です。また、その他の機器についても、当院では非常用電源を備えており、停電時にもすぐに電源が切り替わって、電源が確保されるようになっています。

 

手術中、ロボットが勝手に暴走してしまうことはないのでしょうか?

そのような経験はありませんが、万が一の際には緊急停止ボタンがあり、ボタン一つですべての動きを停止することができるようになっています。