患者さんに優しい低侵襲手術
ロボット支援手術(ダヴィンチ手術)は、低侵襲手術である内視鏡外科手術(腹腔鏡手術・胸腔鏡手術)の限界点を克服する機能があります。従来の内視鏡外科手術では直線的な鉗子のため可動域に制限があり、骨盤の底や胸腔内などの狭い空間では骨や臓器に当たり自由な操作ができないことがありますが、ロボット支援手術ではその関節機能により、最適の方向に切開や剥離を進めることができます。また、高精細の3D画像、拡大視効果により安全に手術を進めることができます。
患者さんにとってメリットの大きい手術
ロボット支援手術(ダヴィンチ手術)は、通常の内視鏡外科手術同様に患者さんの体に小さな穴を開けて行う手術ですが、より精緻な手術が可能で術後の合併症を減らし、入院期間が短くなるなどのメリットがあります。
特徴① 少ない出血
高精細の3D画像のもと、精緻な手術が可能で開腹術に比べると、術中の出血量が極めて少なくなります。
特徴② 小さな傷口
術式により異なりますが、1㎝前後の傷が、5~6か所です。
溶ける糸で縫うので抜糸も必要ありません。
特徴③ 術後の痛みが少ない
開腹術に比べると傷が小さいので、傷の痛みは少なくなります。
特徴④ 合併症の軽減と機能温存
関節機能を持つ鉗子操作で精緻な動きにより術後の合併症を減らし、重要な神経などを温存することで機能温存ができる可能性が期待されます。
特徴⑤ 入院期間の短縮
術後の回復が早く、入院期間の短縮が期待されます。
医師の負担も軽減する手術
「ダヴィンチ」の優れた機能により、術者の負担も減らすことが可能となります。
- 機能① 高精細のリアルな3D画像で術野を観察可能
- 機能② 最大約15倍に拡大視が可能
- 機能③ 関節機能を持つ自分の手指のように動かすことが可能な鉗子
- 機能④ 手振れ防止機能があり、安定した視野を維持できる
- 機能⑤ スケーリング機能で大きな動きも小さな動きに操作速度をコントロール
術者はサージョンコンソールと呼ばれる機械に座り、遠隔操作により手術を行うため、肉体的な負担も軽減することが可能です。