プログラムの特徴
甲南医療センターは総合的な医療ニーズに応える地域の中核病院です。2019年10月、甲南病院と六甲アイランド甲南病院を再編・統合し、新しいスタートを切りました。一般および救急患者の増加に伴い、さまざまな病態に対する急性期医療に携わりながら基本的な知識・技術を習得できる研修環境を整えています。
1.多彩な診療科で研修が可能
甲南医療センターは461床規模で29診療科、7つのセンターを有しています。各診療科間の垣根が低く、若手・中堅医師が充実し、気さくで細やかな指導を提供しています。また、内科専門プログラムも導入しており、基本的かつ専門的な内科的医療が実践できる知識と技能の習得が目指せます。
2.様々な種類の専門的な救急疾患の研修が可能
神戸市東灘区の中核病院として「24時間365日断らない救急」を理念としています。内科、外科、整形外科、脳神経外科、小児科など様々な救急疾患が経験できます。
2023年4月~2024年3月までの救急患者受入れ件数の月平均は1,147件、救急車受入れ台数の月平均は約596件(救急患者受入れ件数の1日平均は約38件、救急車受入れ台数の1日平均は約20件)となっており、多くの救急症例の受入れを行っています。
当院では初期研修医の教育を充実させるため、臨床講義やレクチャーを積極的に行っています。
【臨床講義】2024年4月~6月
診療科 | テーマ | |
1 | 患者サポートセンター | 患者サポートセンターについて・業務の内容と活用方法 |
2 | 腫瘍・血液内科 | 輸血療法について |
3 | 腎臓内科 | 急性腎不全の治療と診断 |
4 | 整形外科 | 救急外来での腰背部痛の鑑別診断 |
5 | 循環器内科 | 救急の心エコー |
6 | 感染防止対策室 | 針刺し防止について |
7 | 医療安全対策室 | 医師のインシデント報告について |
8 | 糖尿病・内分泌・総合内科 | 感染症の基礎知識 |
9 | 放射線科 | CT・造影剤の基本、common diseaseの画像所見 |
10 | 循環器内科 | 血液培養 |
11 | 消化器外科 | 急性複症~外科医の視点から考える手術適応とその実際~ |
12 | 脳神経内科 | 頭痛患者の見方 |
13 | 眼科 | 眼科救急疾患 |
14 | 循環器内科 | 虚血性心疾患 |
15 | 循環器内科 | 大動脈弁狭窄症のカテーテル治療 |
16 | 中央放射線部 | 放射線部で行う各種検査の進め方 |
17 | 糖尿病・内分泌・総合内科 | 入院患者における糖尿病管理 |
18 | 循環器内科 | 末梢動脈疾患 |
19 | 消化器内科 | 腹痛診療の勘所 |
20 | 栄養管理部 | 栄養管理について |
21 | 呼吸器外科 | 救急診療における呼吸器・胸部外科疾患 |
22 | 循環器内科 | 静脈血栓症の予防 |
23 | 脳神経内科 | けいれん重積の初期対応 |
24 | 中央検査部 | 検体検査の注意点 |
25 | 病理診断科 | 病理診断(生検、手術、解剖)に関して |
26 | 乳腺外科 | 当直対応が必要な乳腺関連疾患 |
27 | 薬剤部 | 薬物相互作用 |
28 | 腫瘍・血液内科 | Oncologic emergency |
29 | 歯科口腔外科 | 周術期口腔機能管理について |
30 | 小児科 | 小児科の救急 |
31 | 循環器内科 | 心停止 |
32 | 精神科 | せん妄 |
33 | 耳鼻いんこう科 | 救急における咽喉頭感染治療の落とし穴 |
34 | 認知症疾患センター | 日常診療で出会う患者のこころのサポート |
35 | 循環器内科 | 心不全 |
36 | 呼吸器内科 | 喘息 |
37 | 循環器内科 | ERでの循環器疾患 |
38 | 循環器内科 | 心電図の読み方 |
39 | 消化器内科 | 内視鏡診療における抗血栓薬の注意点 |
【救急レクチャー】金曜日夕方から随時行っています。救急対応に必要な手技や講義を研修医の希望も取り入れながら行っています。
3.オーダーメイドの研修プログラムを作成
必修診療科である内科、救急、地域医療や必須分野(外科、小児科、産婦人科、精神科)以外の研修計画については、相談の上、オーダーメイドの研修プログラムの作成が可能です。当院の特色として、研修医1年目から希望により、自由選択期間があります。専攻を決めた診療科を集中して学ぶこともできますし、決めきれていない場合は、興味のある診療科をいくつかまわって方向性を絞ることもできます。このように個々の希望に応じた柔軟な研修プログラムを用意しています。
4.指導医・指導体制の充実
当院の指導医は急性期から慢性期までさまざまなニーズに対応できる総合力を併せ持っています。また、多くの学会指導医や大学病院等の教育機関での教官経験者も在籍しており、専門的な領域の指導についても豊富な経験を有する指導医が研修医指導を行っています。医師としての基礎的ならびに専門的な知識・技術の習得のみならず、医療人としての姿勢や診療以外にも知っておくべき様々な知識に関する教育についても年間を通して研修会が行われており、幅広い知識を得ることができます。
また、研修医専用の部屋では1人1台のパソコンがあり、医学雑誌やUpToDate、医中誌、医書.jpなどを利用することができます。充実した研修を行えるよう「次世代の医療を担う優秀な若手人材」の育成ための環境づくりにスタッフ一丸となって取り組んでいます。
5.医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令
|(平成14年厚生労働省令第158号)第12条に基づく年次報告書
- 様式A-10 年次報告書・研修プログラム変更・新設届出書
- 様式A-10別表 病院群の構成等
- 様式A-10別紙1 研修管理委員会名簿と開催回数
- 様式A-10別紙2 診療科ごとの患者数・研修医数
- 様式A-10別紙3 研修プログラム概要
- 様式A-10別紙4 指導医名簿