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地域医療研修を終えて

2024年12月研修:研修医2年目 F・U

研修病院

清水メディカルクリニック

研修内容

1か月間、清水メディカルクリニックで地域医療研修をさせていただきました。研修中の研修医の主な業務としては、訪問診療に同行すること、カンファレンスに参加すること、外来業務を担当すること等が挙げられます。訪問診療については、自宅や施設などさまざまな場所へ、上級医や看護師の方に同行して主に車で訪問しました。そこで、バイタルチェックや身体診察、問診等を一緒にさせていただきました。一日に時に何件も訪問するので、さまざまな背景や疾患のある方を診ることができました。また、カンファレンスにて日々、訪問した方や緊急往診した方などの情報共有に参加することで、訪問診療における着眼点やよく遭遇する問題点なども学ぶことができました。どのスタッフの方も優しくご指導いただき、とてもアットホームな雰囲気で研修することができました。

研修を終えての感想

研修中、普段の診療とは異なる訪問診療にたくさん同行させていただきました。その中で、様々な社会背景や環境の異なる患者さんと接することで、日々の診療の中ではなかなか気づきにくい点を配慮し、診察することの重要性を学びました。また急性期に移行しないために、自宅や施設内で行えるケアや処置について見学し、予防医療の重要性についても学ぶことができました。さらに、同行する医師や看護師の方だけでなく、訪問薬剤師やケアマネージャー、訪問OT・PTの方などとても多くの医療スタッフの方が連携を取りながらそれぞれの患者さんを診療されていることを痛感し、改めてチーム医療の必要性を学びました。日々の診療業務に、これらの学びや感じたことを還元していこうと思っています。

 

2024年11月研修:研修医2年目 Y・I

研修病院

清水メディカルクリニック

研修内容

清水メディカルクリニックは訪問診療を中心に外来診療、退院前カンファレンス、訪問看護実習、薬局実習をさせていただきました。
訪問診療では在宅医療の患者さんの家を訪問し本人や家族の話を聞き、体調の変化などないか診察を行います。普段使っているようなX線やCT検査などはなく、身体診察や聴診を今までよりも丁寧に行う必要がありました。予防接種や採決、胃瘻交換、気管カニューレ交換、尿道バルーン交換などの手技もたくさんさせていただきました。
訪問看護や薬局での実習では、他職種の目線で患者さんのことをどのように見ているのかを学ぶことができ、指示や処方の出し方や患者さんとの向き合い方など新たな視点で考えることができました。
普段は急性期の患者さんを見ることが多いため今回の研修では貴重な経験ができました。

研修を終えての感想

訪問診療では限られた医療資源で診療を行う必要があり、普段以上に問診と身体診察に力を入れようと思いました。また患者さんと家族の話に耳を傾けること大切で、自身の疾患について患者さんがどのように考えているのか、またどのような人生を送りたいのかという思いに寄り添うことが、医療を行ううえでの一つの目標であると改めて感じました。退院前カンファレンスにも同席させていただき、退院後の生活や医療者の関わり方などを学ぶことができ、普段からも患者さんのQOLや退院後の生活などを見据えて、多職種間で協力して情報共有や社会調整など診療をしたいと思うようになりました。
1か月間という短い期間ではありましたが、数多くの経験をさせていただくことができ、地域医療の大切さや患者さんに寄り添う医療を行うためにどうすればよいのかを考えることができ、大変有意義な研修をすることができました。

 

2024年10月研修:研修医2年目 W・K

研修病院

清水メディカルクリニック

研修内容

主な研修内容は、訪問診療の補助、クリニックの外来研修です。
訪問診療先は、大きく分けて患者の自宅と、施設があります。
まず訪問し患者のバイタルサインを確認しながら前回訪問後より容態の変化や要望等ないか傾聴します。予防接種や定期的な血液検査、薬剤の調整等行い、高度医療機関での診療が必要と判断した場合は救急要請します。
外来研修では、かかりつけ患者の外来見学、初診患者の外来対応、予防接種や地域の健康診断等行いました。
その他、訪問薬剤師に半日同行し見学や、訪問看護に半日同行し業務補助を行いました。

研修を終えての感想

訪問診療というものを初めて体験し、病院に通うことができない方々にとっていかに大事なものなのかを身をもって感じました。入院患者と違って毎日変化を確認することができずまた自分の変化をうまく表現することができない可能性がある患者に、限られた資源や時間で診療するために様々な工夫がなされていたのが印象的でした。
また、普段の診療より患者家族との距離が近く、患者やその家族との関係も大変重要だと改めて感じることができました。
今回学んだことを今後の仕事に生かしていきたいです。

 

2024年10月研修:研修医2年目 K・Y

研修病院

松前町立松前病院

研修内容

松前病院での研修の一日の流れを説明します。まず朝8時から元札幌医科大学総合診療科教授の山本先生による臨床推論講義があり、様々なケースレポートを通じて双方向的に講義していただけます。その後は午前と午後に分かれており、同時期に赴任している研修医と交代で救急当番と外来研修(もしくは見学)を行います。救急当番では救急車で来る患者の初期対応を行い、そのまま病棟主治医としてその患者様を担当します。時に函館の高次医療機関への搬送に同行する業務もあります。外来では問診・診察のみならず、イボ取りや骨折のシーネ固定から内視鏡検査までの幅広い手技を先生とともに行います。午後17時の定時まで病棟業務や院内研修(放射線科やリハビリ科での講義・実習)が間に入りながら過ごします。

研修を終えての感想

松前病院での研修は様々な経験や学習の機会を得られたすばらしい地域研修となりました。院長先生を初めとする病院の先生方は、少人数で多くの業務をこなす多忙の中でも、優しく親身になって研修医をサポートし、ときに頼りにしてくださるため、やりがいを常に感じながら業務に取り組むことができました。特に印象に残ったことは、一人の救急患者を初期対応から入院管理、患者家族との話を通じて退院後の施設入所まで主として行うことができたことです。すべてを通して経験することで地域医療の現状や逆に松前町だから可能なことを知るいい機会となりました。また松前病院での研修の一番いいところは、病院外での活動や地域の方との交流でした。松前町はマグロやイカなどの海産物が大変おいしく、院長先生に毎週食事に連れていってくださるお店はどれもおいしいものばかりでした。同時期にともに働く研修医や学生と終業後に地域の方も交えてバドミントンをしたことはいい思い出になりました。

 

2024年7月研修:研修医2年目 H・B

研修病院

清水メディカルクリニック

研修内容

清水メディカルクリニックでは主に訪問診療について学ばせていただきました。訪問診療では、高齢、慢性疾患、終末期などの理由で通院が難しい患者さんのために、スタッフが自宅や施設を訪れ、診察を行います。定期的な診察に加え、新規の症状に際し往診を行うこともあり、検査の追加や処方内容の変更など、臨機応変に対応します。朝夕2回、スタッフで情報共有を行います。
私は皮膚科志望のため、白癬、褥瘡、アトピー性皮膚炎など、皮膚疾患についても重点的に勉強させていただきました。

研修を終えての感想

訪問診療では患者さんの年齢を問わず全身を診察するため、圧倒的な知識量が必要であると感じました。専門科に分かれず一人の医師が全身を診るため、患者さんやご家族との信頼も非常に厚いと感じました。
また患者さんの生活環境や家族の協力体制などについての情報も得やすく、それを踏まえた治療方針の決定ができると感じました。
皮膚疾患も非常に多く、患者さんやご家族が患部をどのように洗浄し、外用薬を塗布し、保護しているのか等、詳細を知ることができるため、それぞれに適した治療を提案でき、治療の効率もあがると感じました。

 

2024年6月研修:研修医2年目 T・O

研修病院

丹波市立健康センターミルネ診療所

研修内容

私は地域研修を通して救急対応、外来初期診療、訪問診療について学ばせていただきました。外来診療では一次健診で異常を指摘された方のフォローアップや様々な主訴の患者様を対応させていただきました。患者様の中には農家の方が多く農作物の収穫期はどうしても入院したくないなどの地域ならではの希望を耳にしました。普段勤務している病院との患者層の違いでこちらの提案する治療と患者様との希望とのすり合わせがここまで難しくなるのかと感じました。また訪問診療は日ごろ経験できないことであり限られた院外へ持ち出せる医療資源をどれだけ有効に活用できるかという点が難しく面白いところでありました。地域が変わるだけで必要とされる医療が変化することを学び充実した研修となりました。

研修を終えての感想

これから研修医を終え様々な病院で勤務することとなると思います。そのなかで地域研修で行かせていただいた病院のようなところでも働く機会があるはずです。今回の研修先には総合内科の先生方が多く在籍しておりました。実際短期間ではありますが研修中に地域医療における総合内科の必要性の大きさ、コメディカルの方々との協調性の大切さを実感しました。これから病院で主体となって働く立場になるうえで今回得た学びを活かせたらなと思います。地域が変わることで患者様の要望、性格は大きく変わることを感じそれぞれの地域で必要とされることをしっかりと提供していきたいと強く感じました。

 

2024年5月研修:研修医2年目 K・K

研修病院

丹波市健康センターミルネ診療所

研修内容

丹波市健康センターミルネ診療所での初診外来と訪問診療、県立丹波医療センターの内科外来と救急外来で研修させていただきました。ミルネ診療所は地域のかかりつけ医として外来診療、訪問診療、健康診断などを行っている診療所であり、1次医療機関での診療を経験させていただきました。初診外来では患者さんの呼び込みから問診、身体診察、検査オーダー、結果説明と処方までを上級医の先生の指導下ですべて自分で行います。また、1か月のローテーション中に再診の方針となった患者さんの外来フォローも経験させていただきました。訪問診療では看護師さんや上級医の先生方と一緒に患者さんのご自宅に訪問し、お話をしながら診察をさせていただきました。

研修を終えての感想

ミルネ診療所の外来研修では普段の救急外来などでの診療とは違い、限られた医療資源の中で患者さんのニーズに沿った診療を進めていくという経験ができました。ひとつひとつの検査を行う意味や患者さんが何を希望して病院に来られているかをしっかり考えるようになりました。
丹波医療センターの内科外来では幅広い主訴、疾患の患者さんを診察させていただき、総合内科の先生方に問診の取り方から今後の治療方針の立て方まで外来診療の基礎を一から教えていただきました。
1か月間で1次医療機関と2次医療機関両方の外来診療を経験させていただき、2つの役割や求められるものの違いを学ぶことができました。
訪問診療では先生方や看護師の方々がどのように患者さん本人だけでなく家族の方々に接しておられるかを間近で拝見でき、とても勉強になりました。救急外来では丹波医療センターの研修医の皆さんと一緒に研修し、刺激を受ける日々でした。
1か月という短い時間ではありましたが、充実した研修をさせていただきありがとうございました。

 

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