初期研修医 /

トップページ   初期研修医   研修医からのメッセージ   地域医療研修を終えて(2023年度)

地域医療研修を終えて

2024年2月研修:研修医2年目 K・S

研修病院

松前町立松前病院

研修内容

私は北海道にある松前町立松前病院で研修させていただきました。朝は山本先生による総合内科のモーニングレクチャーを受けた後、オンラインでプライマリケアカンファレンスに参加しました。午前は入院中の担当患者さんがいた場合、病棟業務をしてから外来や検査に参加しました。内科外来は主に見学、外科外来はトリガーポイント注射や関節内注射など様々な処置をさせていただきました。検査は上部内視鏡検査や超音波検査などの見学をさせていただきました。救急当番の日は救急患者さんが来たら初期対応をし、上級医の先生方と相談して方針を決定し、入院になったら主治医として対応しました。転院搬送で救急車に同乗して函館の病院までいくこともありました。これら以外にも透析実習やリハビリ実習、薬局実習など様々な経験をさせていただきました。

研修を終えての感想

松前町立松前病院は松前町の地域医療拠点病院であり、町内の救急患者さんはすべてここに搬送されます。内科と外科両方の知識や技術の必要性を実感しました。また、山本先生のモーニングレクチャーやプライマリカンファレンスを通して身体診察や臨床推論のレベルを上げることができました。病棟では主治医になるため、入院から退院まで主体的に患者さんとかかわることができました。3年目に向けてとてもいい経験ができたと思います。
病院外でも先生方が食事に連れて行ってくださったり、事務の方が町内の観光をしてくださったりなど松前町を満喫することもできました。
一か月という短い期間ではありましたが、とても有意義な研修生活を送ることができました。ありがとうございました。

2024年2月研修:研修医2年目 T・K

研修病院

丹波市健康センターミルネ

研修内容

1カ月間で一般外来研修や訪問診療、救急外来など様々な現場で研修させていただきました。一般外来研修では上級医の先生方の外来見学や初回診察の患者さんであれば問診や診察はもちろん呼び込みから検査のオーダー、結果説明、今後の治療方針などの一連の流れを指導医の先生のもとで経験させていただきました。訪問診療では事前に患者さんや家族のケアの状況を情報共有し、訪問先では最近の体調の変化や生活状況のお話を本人やご家族から詳しく聴取し、身体診察や気切カニューレ交換などの処置の手伝い、処方薬の調整などをさせていただきました。ご指導いただいた指導医の先生方だけでなく、看護師さんやドクターアシスタントの方などたくさんの医療スタッフさんにサポートしていただきながら充実した研修ができました。

研修を終えての感想

丹波医療センターやミルネ診療所、訪問診療、救急外来など地域研修として様々な現場で研修させていただいたことで、改めて診療所や訪問診療では限られた医療資源や検査で診断や治療を進めていかなければならない地域医療の難しさを実感し、また同時に問診や身体診察の重要性を学ぶことができました。そして、ただ患者さんの訴えや病状に対して診察や検査、処方を行うのではなく、その患者さんの生活している環境を整えたり、支えているご家族の身体的・精神的なケアをしたりするのも医師として必要なことであり、多職種での協力や連携化が不可欠だと思いました。実習の中で1番印象に残ったのが指導医の先生方の患者さんとのコミュニケーションの取り方です。目線を合わせたり、ゆっくりはっきりわかりやすい言葉で話をしたり、紙に書いて病状説明を行ったりといった患者に寄り添ったコミュニケーションができていなかったのだと痛感させられました。医療知識や経験は未熟であってもすぐにできることは積極的に実行し、さらに患者さんに信頼される医師になれるように精進したいと思います。1カ月という短い期間ではありましたが、充実した研修をさせていただきありがとうございました。

2024年1月研修:研修医2年目 K・A

研修病院

丹波市健康センターミルネ

研修内容

外来研修や訪問診療をメインに研修しました。外来研修では発熱などのcommonな急性期疾患から数カ月に及ぶ慢性的な症状の相談、健康診断で異常を指摘されて来院といったように幅広い症例を経験させていただきました。
訪問診療では医療スタッフだけでなく、介護されているご家族の懸命なサポートの下で成り立っていることを実感しました。それ故に訪問診療の際は患者さんの状態だけでなく、ご家族の方の精神状態などにも気を配ることも同じくらい重要なことであると学びました。

研修を終えての感想

今回の地域研修を通じて改めて患者さんの生活に沿った医療が大切であることを実感しました。私は病院の性質上どうしても急性期医療に触れる機会が多かったように感じますし、そういった急性期病院では命に係わる際などは患者さんの意思とはかかわらず治療を開始することも多々あります。しかし、外来研修や訪問診療の研修を通して、患者さんの日常生活をいかに豊かにするか、どういったことを患者さんは私たちに求めているのかということを第一に考える医療を目の当たりにし、急性期だけでなく、回復期や慢性期等の医療に対するアプローチを学びました。

2023年12月研修:研修医2年目 Y・S

研修病院

清水メディカルクリニック

研修内容

私は明石市にある清水メディカルクリニックで研修させていただきました。研修内容としては主に訪問診療で、時に外来診察もあります。
訪問診療の際には患者さんの診察、検査、処方、カルテ記載をはじめ、気切チューブや胃瘻の交換などを指導の下に行うことができます。訪問診療開始前の退院前カンファレンスにも同伴することができ、退院後の医療者側の目線も経験することができました。
訪問診療では患者さんの生活に沿った診療が行われるため、患者さんの訴えや必要な薬、できる検査、求められていることなど、普段の病棟、外来業務とは異なる診療が求められていると感じました。
他にも訪問看護や薬局での研修日もあり、看護師や薬剤師目線からの医師の処方や指示を見ることができました。
今後の医師生活において急性期病院で働く場合でも在宅診療や慢性期病院で働く場合でも活かすことのできるであろう経験をたくさんさせていただきました。

研修を終えての感想

訪問診療では、限られた医療資源で生活に基づいた診療をしていく中で、普段の業務よりもさらに患者さんと家族の訴えや、身体診察の大切さを実感しました。また、上記のような環境下では救急受診の判断も難しく、救急の現場で研修している時に時折感じることのあった『もっと早く来るべきだった』『このくらいで来るのは早すぎる』といった感覚を見つめ直すことができました。
普段勤務している急性期病院とは大きく違う在宅診療、クリニックでの外来診療を経験することで物事を多面的に捉えるきっかけになったと思います。
他にも訪問看護師や訪問薬剤師やソーシャルワーカーとの密な連携も肌で感じることができ大変有意義な研修でした。清水メディカルクリニックの皆様には改めまして心よりお礼申し上げます。

2023年11月研修:研修医2年目 N・N

研修病院

清水メディカルクリニック

研修内容

1日の業務は9時のカンファレンスからスタートします。その日訪問する家や施設の患者さんの体調や治療ケアの方針、処置を行う場合には準備物等を確認し、医師、看護師全体で情報を共有します。
午前中は4軒程度の御家庭を訪問して、容態変化がないか、普段通りの生活を送れているかなどをポイントに診察を行います。医療器具が限られていますので、CTやレントゲンはもちろんのことながら、超音波検査もできない環境です。基幹病院で働いている時より一層聴診と身体診察を入念に行いました。
午後は老人ホームなどの施設を訪れ、診察を行います。
午後の業務が終わると清水メディカルクリニックに戻り、カンファレンスを行います。その日に診た患者さんの情報を共有し、今後の治療やケアの方針を話し合います。研修医はここでショートプレゼンテーションをしたりする日もあります。

研修を終えての感想

清水メディカルクリニックで訪問診療、在宅医療、ターミナルケアについて実地研修を行いました。訪問診療では、患者さんの自宅で医療を提供することになり、その利点を実感しました。患者さんの環境や生活背景を直接見ることで、病状を理解しやすくなり、適切な治療計画を立てることができました。また、患者さんとの信頼関係を築くことが重要であることも学びました。
在宅医療では、患者さんが自宅で治療を受けるためのサポートを行いました。患者さんや家族との密なコミュニケーションを通じて、安心して治療を受けられる環境づくりが重要だと実感しました。また、在宅での医療はチームで行われることが多く、他職種との協力や連携が欠かせないことを学びました。
さらに、ターミナルケアでは、末期患者さんやその家族と共に最期の時を過ごしました。この経験は人間性や医療の本質について深く考える機会となりました。患者さんの心のケアや痛みの緩和といった、身体的・精神的なサポートが求められることを学びました。
全体を通して、地域医療の重要性や役割について再認識することができました。地域の方々の健康や生活の質を向上させるために、専門的な医療だけでなく、コミュニケーションやチームワークも必要不可欠であることを学びました。この研修を通じて得た様々な経験と知識を今後の臨床に活かしていきたいと思います。

2023年10月研修:研修医2年目 Y・S

研修病院

清水メディカルクリニック

研修内容

私は清水メディカルクリニックで地域医療研修をさせていただきました。研修内容は訪問診療での診察、往診での診察、外来、退院前カンファレンスの参加などです。訪問診療では一般的な身体診察以外にも予防接種や採血・尿道バルーンの交換・気管カニュレの交換など手技も沢山させていただきました。一番印象に残った研修内容は、退院前カンファレンスです。急性期病院である当院の研修では参加機会があまりありませんが、清水メディカルクリニックでは在宅医療に移行する際の退院前カンファレンスに何度か参加させていただく機会がありました。どのように職種間や地域で連携して地域医療を行っているのかを実際に自分で学び、経験することができました。

研修を終えての感想

清水メディカルクリニックで研修させていただき、地域に根付いた医療を学ぶことができました。訪問診療では限られた検査で方針を決める必要があり、丁寧な問診・身体診察の重要性を改めて感じました。また、ただ診察・処方をするだけでなく、患者さんの環境や家族にも気を配り、コミュニケーションを積極的にとることが重要と学ばせていただきました。社会環境を整えることで身体的のみでなく精神的・社会的に健康な生活が送れるようにすることができるのだと患者さん・そのご家族の様子を見て感じました。
今回、普段の研修では学べないことを沢山学ばせていただきました。学んだことを今後の医療に活かせるよう精進してまいりたいと思います。

2023年7月研修:研修医2年目 M・K

研修病院

清水メディカルクリニック

研修内容

研修させていただいた清水メディカルクリニックでは、訪問診療、外来診療、薬局実習、訪問看護などに同行させていただきました。
訪問診療では、患者さんご本人やご家族から体調の変化や生活の上で困っていることを聞き、訪問看護や訪問リハビリとも連携しながら診療を進めていました。血液検査や尿道カテーテル交換、気切カニューレ交換などの処置もお手伝いさせていただきました。外来診療では、初診を担当し、指導医の先生方にフィードバックをいただきながら診察させていただきました。薬局実習や訪問看護同行では、薬剤師さんや看護師さんのお仕事をお手伝いさせていただきました。チーム医療では、それぞれの医療スタッフが連携をとりながら診療にあたることで、安全かつ適切な医療を提供することができることを実感しました。

研修を終えての感想

研修を通して、医療とは単に身体の健康を支えるためのものではなく、患者さんの思いや生活に寄り添うことが最も重要だと感じました。急性期病院では治療方針や診断方法につい目が行ってしまいますが、重要なのは患者さんが自分の疾患や病態についてどう考えているか、今後の自分の人生をどのように暮らしていきたいかだと改めて気づかされました。
また、多職種間で患者さんの現在の病状やADL、心情や死生観などについて情報共有することで、患者さんにとってより良い生活を送ることができるようにチーム全体で取り組んでいました。ご家族もチームの一員として非常に重要な役割を担っていることを実感しました。
1か月という短い期間ではありましたが、数多くの貴重な経験をさせていただきました。有意義な研修をさせていただき誠にありがとうございました。

2023年5月研修:研修医2年目 K・T

研修病院

松前町立松前病院

研修内容

私は北海道にある松前町立松前病院で研修させていただきました。研修内容は上級医の先生方の外来や訪問診療でのサポート、初診外来、救急での初期対応、主治医として病棟業務など様々でした。外来では関節穿刺やトリガーポイント注射や切開排膿などの手技を経験しました。初診外来や救急での初期対応では上級医の先生方にいつでも相談できる環境の下で問診、検査オーダー、結果の評価、方針決定まで任せて頂きました。また初期対応した患者さんが入院した場合は主治医としてその後の経過を診ることができました。常に判断を求められる主治医の難しさや、選択した治療が奏功し症状が改善する様子を見ることができ主治医のやりがいを感じる有意義な研修となりました。

研修を終えての感想

地域研修を通じて医師に求められる役割の幅広さを改めて実感することができました。医療資源が限られた地域では臓器別に各診療科が揃っていないこともあり、治療を完遂できない症例や多様な主訴の患者さんを診るため、全身を診ることのできる医師が求められていました。残りの研修医期間も専門領域によらず様々な分野に好奇心をもち、いつでも患者さんのニーズに応えられる医師になれるよう精進したいと思います。
最後に、お忙しい中指導してくださった先生方をはじめ多職種の皆様に心よりお礼申し上げます。

過去の「地域医療研修を終えて」はこちら

 

トップページ一覧