緊急事態宣言やワクチン接種の開始などにより、神戸市でのコロナ感染は以前より落ち着いているようにも見えますが、イギリス型に加え、インド型変異株も数が増えており、まだまだ予断の許さない状況が続いています。
現在の新型コロナ感染者は、感染経路が特定できない方が多く、そのため、有発熱者や肺炎を疑う患者様に対応する場合、新型コロナ感染を疑って治療する必要があります。
当救急外来には感染隔離のできる診療室が2床あり、そうした患者様はその2床を使って診察・治療を行っています。新型コロナ感染を疑う患者様には新型コロナの抗原検査を行い、感染の有無を確認しています。
ここで問題になるのが、その2床共使用している場合に新たに発熱のある患者様の受け入れできるかということです。この状況で、新型コロナ感染を疑う患者様を一般診察室に入れますと、隔離できない状態ですので、万が一新型コロナに感染していた場合、他の患者様に感染を広げてしまうことが懸念されます。そこで、この状況では新たな発熱患者様の診察は受け入れないこととしています。
感染診察室で治療中の方が新型コロナ抗原検査で感染なしであった場合は順次診察室を移動し、新たな発熱患者様を受け入れています。しかし、検査結果が感染ありであった場合は、その患者様の入院・転院が決まるまでは一時的に救急全体をストップして、感染拡大の予防を図っています。
当センターの、救急外来は「断らない救急」を基本理念としておりますが、こうした状況ですので、救急患者様の診察が出来ない場合がたびたび生じています。当院救急外来を受診される場合、病院に来られる前に電話にてお問い合わせをして頂き、受診できる状況かを確認してからお越し下さいますようお願いいたします。また、当院に患者様の御紹介を頂いております近隣の先生方も、同じく事前に御確認を頂ければ幸いです。
新型コロナ感染症の今後の動向によりますが、現在はこのように対応しております。皆様の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。