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小児1型糖尿病について

#1型糖尿病 #インスリン #小児科 

初めまして、令和4年4月に当院へ異動してきました小児科中迫正祥です。以前の病院では小児の糖尿病と内分泌疾患の診療を担当していました。そこで今回は小児1型糖尿病の話をしたいと思います。

 

1型糖尿病

こどもも糖尿病になりえることをご存知でしょうか。世間一般で糖尿病というとイメージされやすいのは、肥満や不安定な食生活が原因で発症する生活習慣病です。これは多くが2型糖尿病と呼ばれ、体の中の血糖値を下げるホルモンであるインスリンが効きにくくなる病気です。一方で、こどもの糖尿病はインスリンが徐々に無くなってしてしまう1型糖尿病が多いです。初めの症状は2型糖尿病と同じく、おしっこが多くなり喉が渇き、体重が減ってしまいます。発見が遅くなると、嘔吐したり呼吸が促迫したり意識が障害されます。2型糖尿病の治療は多数の飲み薬が開発されていますが、1型糖尿病には飲み薬がなく足りなくなった分のインスリンを注射で補う治療法しかありません。食事や運動で血糖値は変動しそれに合わせてインスリンを調整しないといけないため、治療初期は適切なインスリンを投与できないことがしばしばあります。

小児期発症の特徴

上記に加えて食事や運動量が不安定(食べると言ったのに食べない、雨が降り始めて室内遊びになった)・風邪をひきやすい・修学旅行で親元を離れる日があるなど、日々の生活がこどもならではの理由で大人より変化しやすいです。変化しやすい分、どれだけのインスリン量を補わなければいけないのか考えるのは大人より困難です。そこで、それぞれのこどもの生活に合わせたインスリンの量や使い方をこどもと保護者と一緒に考えていくことが大事になります。私は糖尿病があるからこどもの生活を変えるということは極力したくないと考えています。インスリン注射や血糖測定器をどこに保管するのか、摂取した食事量をどう判断するのか、高血糖や低血糖の時にはどう対処するのかなど、インスリン治療だけでなく生活指導も行います。通園、通学をしているこどもであれば、幼稚園や学校の先生方への情報提供も行います。

1型糖尿病は治癒することがなく、一生インスリンを補う必要があり、患者さん自身の病気への理解が大事です。当院小児科ではこどもが1型糖尿病を発症してしまった際には、その子がその子らしく成長出来る様にお手伝いします。