2019年に甲南医療センター発足と同時に設立された呼吸器外科ですが、2年の期間を経て、実施手術数も徐々に増えてきております。
手術内容も、肺癌(原発、転移性)、良性腫瘍、気胸、膿胸(胸腔内感染症)、胸部外傷と多岐に渡り、地域の胸部外科領域での基幹病院を目指し鋭意精進中です。
今後の当科の課題としては地域の肺癌診療への更なる注力の必要性が挙げられます。日本人の死因別死亡割合の第一位が悪性新生物、即ち癌であり、中でも男性の癌種別死亡数第一位が肺癌です。
肺癌は怖いというイメージを皆様もたれていらっしゃると思います。実際に、進行肺癌は施術可能であってもまだまだ5年生存率が十分に高いとは言い難い状況です。
しかし肺癌診療、治療における進歩は近年目覚ましく、特にCT検査の普及により早期の段階で発見できれば根治を得られる患者様も増えてきております。
当科においては呼吸器内科、放射線科、病理診断科など、複数他科、また神戸大学呼吸器外科と連携し、集学的な肺癌診療、治療に取り組んでおります。肺癌に限らず、自覚症状に乏しい癌という疾患ですが、健診などで早期発見は可能です。地域健診などをご活用頂き、いつでも当科にご相談下さい。