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当センターは2019年から脳卒中学会が認定する『一次脳卒中センター(PSC)』の資格を取得し、地域の脳卒中診療の中核病院として重要な役割を担っています。また、脳卒中診療ガイドライン(2019年改訂)において、急性期脳塞栓症に対するステントリトリーバーや吸引カテーテルを用いた『機械的脳血栓回収療法』は強く推奨されました(推奨グレードA)。

当センターでも、積極的に脳血管内治療に取り組んでいます。2020年からは脳血管内治療専門医である田中潤医長の主導により治療件数が増加しています。

特に脳血栓回収療法においては、治療体制の迅速化が安定してきた直近の半年間では、患者さんの病院到着から治療開始(穿刺)までの時間が、目標とされる60分を上回る症例も多くなり、平均で75分と良好な結果が達成できました。その結果として、良好な再開通率(TICIⅡb以上)が75%と高率となり、発症から3ヶ月後に軽度介助で日常生活が自立できた患者さんの割合(mRS0-3)は54%に到達することができました。

急性期脳梗塞の治療では患者さんの搬送、画像検査そして脳血管治療室への搬送と治療といった正確かつ迅速な連携が求められます。今後、脳卒中担当医がタブレットを用いた遠隔診断システムも活用し、さらに質の高い治療を行う予定です。