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中央検査部へようこそ

中央検査部は、医師、臨床検査技師、助手のスタッフで構成されており、採血をはじめ、血液検査や生理機能検査などを行っています。
診断や治療に役立てるよう迅速で正確な検査データを出すよう心がけています。

中央検査部理念

  • 私たちは、知識の向上と技術の練磨に務め迅速で精度の高い検査を目指します。
  • 私たちは、安全な検査と患者さんに安心して受けていただける検査を目指します。
  • 私たちは、医療人としての誇りを持ちチーム医療に貢献する検査を目指します。

中央検査部で行っている検査について

臨床検査には、患者さんから採取した血液や尿などの検査を行う検体検査と、患者さんの身体を直接検査する生理機能検査とがあり、検体検査は大きく分けて、生化学検査・血液検査・免疫学的検査・尿検査・細菌検査・病理検査があります。
生理機能検査には、心電図検査・肺機能検査・血圧脈波検査(ABI検査)・超音波(エコー)検査・ポリソムノグラフィー簡易検査・神経伝導速度検査があります。
さらに、心電図検査にはマスター2段階試験・ホルター心電図・R-R間隔検査などがあり、超音波検査では、心臓・腹部・甲状腺・頸動脈・乳腺・関節といったさまざまな部位の検査を行っています。

検査・機器などについて

採血について

(1)採血する時間について

日内変動といって、一日の中で値が変動するものがあります。
その代表的なものは血糖ですが、検査を受ける際にはできるだけ同じ条件で採血を行うと、前回、前々回の検査結果と比較して、今回の状態を把握することができます。
特に、糖尿病の治療をされている方は、食後何時間で採血を行ったかによって、その結果の見方も変わってきますので、医師にその時間を伝えるように心がけてください。

(2)採血のやり直しについて

中央採血室では、採血終了後に再度採血をお願いすることがあります。
ひとつは、採取した血液中の赤血球が壊れる『溶血』という状態です。
主に、検査室では血液中の液体成分である『血清』を用いて検査を行うわけですが、赤血球が壊れると中の成分が漏れ出し、検査項目によっては実際の値よりも高い結果が出てしまいます。

もうひとつは、血液が固まってしまう『凝固』という状態です。
血液は、放置しておくと固まってしまうので、抗凝固剤(薬剤)が入った採血管を用いて、固まらないようにしています。
全血を用いて行う検査では、採血管内で固まってしまうと、血球成分の一部が塊となって、実際の値よりも低い結果が出てしまいます。
私たちは、このような状態にならないよう細心の注意を払って採血を行なっていますが、正しい検査結果をもとに病気の状態を見ていただくため、ご協力をお願いいたします。

採血管について

中央採血室で、看護師と共に採血業務を行っています。検査項目によって使用する採血管が異なります。
いろいろな種類の採血管がありますが、院内でよく行われる検査の採血管は、下記のとおりです。
採血は、医師の指示の下で行われます。実際の検査項目については、医師にご確認ください。

基準値について

健康な集団の20~60歳くらいまでの検査結果分布から、上限と下限の2.5%ずつを除いた残り95%の人の値を基準値としています。
この基準値は、測定している機器や検査方法が異なるだけでも変わってくるので、かかっている病院ごとに多少異なっています。
基準値は、検査項目によっては、年齢、性別でも大きく異なります。
たとえば、新生児では、成人と比べると、赤血球系の数値が高いですし、幼児期では、成人と比べると、ALPの値がかなり高くなります。
男性と女性による違いでは、赤血球系の数値は男性の方が高くなります。
その他、食事や運動、生活習慣でも検査結果に影響が出ます。
食事による影響で代表的なものとしては、血糖で、食後に値が大きく変動します。
かかりつけ医と共に、何も病気をしていない状態の自分の適正値を知っておくと病気の発見に役立ちます。

検体検査について

採血室で採取された血液は、次のような検査を行います。

生化学検査(機器;AU680、GA09、G9)

肝機能、腎機能、脂質、血糖、リウマチ因子など、さまざまな項目があります。
AST(GOT)やLDHなど、いろいろな臓器に存在する項目もあるので、他の項目とあわせて、どこの臓器の具合が悪いかを判断します。

AST(GOT) 酵素の一種で、心筋・肝臓・骨格筋などに多く存在します。
これらの臓器や組織に障害が起こると血液中に増加します。
ALT(GPT) 酵素の一種で、肝臓に多く存在します。
主に肝臓に障害が起こると血液中に増加します。
γ-GTP 酵素の一種で、肝臓・腎臓・膵臓などに多く存在します。
γーGTPのみ高値の場合は、アルコール摂取の影響が考えられます。
ALP 酵素の一種で、肝臓・腎臓・小腸・膵臓・骨に多く存在します。
これは、年齢によっても異なり、幼児期には成人の3倍ぐらいの高値となります。
総ビリルビン(T-Bil) 肝機能検査のひとつで、黄疸の種類を診断する検査です。
肝障害や胆汁の流れが妨げられた場合や、溶血性貧血の場合にも高値になります。
総蛋白(TP) 血清中にある100種類以上の蛋白を総称して総蛋白と言います。
肝臓の病気だけでなく、全身の栄養状態を知る指標にもなります。
総コレステロール(T-CHO) 血液中のコレステロールの総量をさします。
年がいくにつれて少しずつ増加し、特に女性は閉経後に増加傾向となります。
HDLコレステロール(HDL-CHO) 善玉コレステロールとも呼ばれ、末梢細胞にたまった余分なLDLコレステロールを引き抜き肝臓に戻す役割をします。
LDLコレステロール(LDL-CHO) 悪玉コレステロールとも呼ばれ、肝臓で作られたコレステロールを体の末梢まで運ぶ働きをしています。過剰になると動脈硬化なども促進されます。
中性脂肪(TG)(トリグリセライド) 食事から摂る脂肪のほとんどは中性脂肪で、エネルギーとして使われますが、余ると体脂肪などとして蓄積されます。食後4~6時間で最大値となります。
尿素窒素(BUN) 体内でたんぱく質が分解されてできる老廃物のひとつです。
通常は尿中に排出されますが、腎機能が低下すると血液中の濃度が高くなります。
クレアチニン(CRE) 筋肉中のクレアチンが代謝された後の老廃物です。
通常は尿中に排出されますが、腎臓のろ過機能が低下すると、血液中の濃度が高くなります。
尿酸(UA) 組織・細胞崩壊の結果生じるプリン塩基の最終代謝産物です。
過剰に生産されたり、排泄が低下したりすると、血液中で結晶化し、関節部で炎症を起こして、通風発作を引き起こします。
アミラーゼ(AMY) 唾液腺や膵臓に多く含まれますが、膵炎や膵管閉塞などで高くなります。
CRP 感染や組織障害の場合に細胞から分泌され、血中濃度が高くなります。
CPK(CK) 心筋や骨格筋など、筋肉に由来する障害を調べる検査です。激しい運動はもちろんのこと、全身マッサージや筋肉注射などでも高値になることがあります。
トロポニンT 心筋梗塞などで心筋が障害されると血中内に遊出されます。それを専用キットで簡便・迅速に調べる検査です。
ナトリウム(Na) 体液の浸透圧や酸度とアルカリ度のバランスの異常を調べる検査です。
カリウム(K) その中でもカリウムは、神経や筋の興奮性を調節したりする役割もあります。
クロール(Cl) 他に、カルシウム(Ca)、無機リン(IP)などがあります。
LDH(LD) ブドウ糖のエネルギー代謝酵素で、心筋、骨格筋、肝臓、腎臓、血球などの他、体内の組織細胞に多く存在します。また、がん細胞にも存在します。
血清鉄(Fe) 血液中でトランスフェリンという輸送蛋白と結合している鉄です。
不飽和鉄欠乏能(UIBC) 血液中で鉄と結合していない(飽和されていない)トランスフェリンをいい、鉄の予備能力を調べます。
リウマチ因子(RF) リウマチ患者の約8割に陽性反応がでますが、他の膠原病でも約3~5割の方にでると言われています。稀に健常者でも出ることがあります。
MMP-3 関節リウマチの症状である関節にある滑膜の炎症や増殖の病態を反映すると言われています。ただし、腎疾患やステロイド服用などでも高値になります。
KL-6 特発性間質性肺炎・膠原病関連間質性肺炎・過敏性肺炎などの間質性肺疾患などで高い値となり、臨床的活動性を反映します。
血糖(Glu) 糖尿病の診断、経過観察に必要な検査です。血糖値は、食事によって大きく変動しますので、食後何時間で採血をしたかを医師に伝える必要があります。
HbA1c 過去1~2ヶ月の血糖値を反映します。食事の影響を受けません。糖尿病の診断、経過観察に必要な検査です

血液学的検査

ここで言う血液学的検査とは、血液の中に含まれる、赤血球・白血球・血小板といった血球成分の検査(血液一般検査)と、出血した際に活躍する凝固系因子の検査(凝固系検査)と、血沈(赤沈)検査のことを言います。
・血液一般検査(機器;ADVIA2120i)赤血球、白血球、血小板の数や、赤血球中に含まれるヘモグロビンの濃度などを検査します。
貧血や出血の状態、炎症の状態などが分かります。また、血球成分を顕微鏡で観察することによって、白血球の構成比率や、赤血球・白血球・血小板の形態異常がないかを調べます。

赤血球数 赤血球が少なくなると貧血症、多くなると多血症になります。
ヘモグロビン(Hg) 赤血球に含まれる色素量のことで、主に酸素を運びます。
ヘマトクリット(Ht) 血液中に含まれる赤血球の容積の割合を表しています。
赤血球恒数 MCV・MCH・MCHCの3つで貧血診断の指標となります。
網赤血球数(Ret) 骨髄で成熟後、血液中に出てきてすぐの赤血球で、骨髄の造血能力を推測し、貧血など血液疾患の診断や治療効果を見る検査です。
白血球数 細菌など異物が体内に入ると数が増えます。また、血液の製造元である骨髄に異常が起こると、急激に増減することもあります。
血小板数 増えると血管をふさぐ血栓ができやすくなり、逆に減ると血が止まりにくくなります。
血液像検査

血液を染色して標本を作製し、顕微鏡で観察する検査です。
白血球は 好中球、リンパ球、好酸球、好塩基球、単球の5種類に分類されます。
これらの構成比率をみて、病気の診断や経過観察を行います。
また、同時に、赤血球・白血球・血小板などの形態異常がないかも見ます。

凝固系検査(機器CA-530)

血液中には、出血を止める働きをする因子(凝固系)と、止血後に、出血を止める際にできた血栓を溶かす因子(線溶系)があります。
さまざまな因子がバランスよく存在し、機能しています。

血沈(けっちん)(赤沈(せきちん))検査(機器;MONITOR 100)

正式には、赤血球沈降速度といいます。
抗凝固剤が入った血液を放置しておくと、血球成分と血漿(けっしょう)成分に分離していきます。
1時間後、2時間後に何㎜血球成分が沈んだかを測定します。
体の状態を反映して、赤血球が沈むスピードが変化します。

輸血検査

貧血など輸血が必要な場合に行う検査で、血液型を調べたり、交差適合試験という検査を行います。
これらの検査の他に、次のようなことも行っています。

  • 輸血に使われる血液製剤の発注、保管、管理業務
  • 手術時に備えて、自分の血液を貯めておく『自己血』の保管、管理業務
血液型 血液型にはさまざまな種類がありますが、その中でもよく知られているABO式(A型・B型・O型・AB型)とRh型(Rh+・Rh-)について調べます。
どちらも、輸血を行う前に必要な検査です。
不規則抗体 赤血球に対する抗体(不規則抗体)があるかないかを調べます。
不規則抗体があると、輸血をする際に副作用を起こす可能性が出てきます。
事前に調べておくことにより、安全に輸血を行うことができます。
過去に輸血をされた方や、妊娠されたことがある方は、不規則抗体を持っている可能性があります。
交差適合試験 クロスマッチとも言います。
貧血時の輸血を行うときに、患者さんの血液と血液バック(供血者)の血液とが適合しているかを検査します。

免疫検査など(機器;ADVIA Centaur CP)

当院では以下のような検査を行っています。
免疫反応を用いて検査をするため、結果が出るまで一時間程度かかります。

HBs抗原 B型肝炎ウイルスの感染状態
HBs抗体 既往のB型肝炎ウイルス感染、防御抗体
HCV抗体 C型肝炎ウイルスの感染の有無
BNP 主に心不全の病態の把握
PCT(プロカルシトニン) 敗血症の鑑別診断および重症度判定の補助
TSH 甲状腺機能と甲状腺疾患の有無
F-T3
F-T4

臨床検査を終了した残余検体の業務、教育、研究のための使用について

甲南加古川病院中央検査部では、より質の高い臨床検査の提供を目指して、検査の精度管理(検査精度を一定に保つため)の向上、医療従事者教育、新しい検査の導入などの取り組みを行っています。
これらの活動では、臨床検査が終了した検体(残余検体)を使用して、検査方法などを評価しています。
残余検体(血液・尿・体腔液など)の使用については、「臨床検査を終了した検体の業務、教育、研究のための使用について―日本臨床検査医学会の見解―」(平成22年3月)を遵守いたします。

患者さんにおかれましては、これらの残余検体の再利用の趣旨をご理解いただきましてご協力を賜りますようお願い申し上げます。なお、研究目的の使用は、院内の適切な審査を経て行います。
残余検体の再利用時には、患者さんの個人情報や検査データについての守秘義務を順守し、患者さんが不利益を被ることはありません。また費用の生じることもありません。
患者さんの中で「同意できない」あるいは「残余検体を使わないでほしい」というご意見をお持ちの方は、大変お手数ですが、中央検査部までお申し出ください。
ご協力いただいた患者さんの個人情報は匿名化し、外部に漏れないよう厳重に管理いたします。

研究結果は学会や論文などで発表させていただくことがありますが、その際も個人のプライバシーが公表されることは一切ありません。
患者さんのご理解とご協力をお願いいたします。

院長
中央検査部

尿検査(機器;US-3100R Plus)

腎臓には、ろ過・吸収という働きがあり、体内の老廃物が尿となって排出されます。
よって、尿を検査すると、腎臓・尿路系の病気がわかるだけでなく、項目によっては、それ以外の臓器による影響を調べることができます。
尿検査では、蛋白、潜血、糖などがどのぐらい尿中に含まれているかを調べます。
健常人では、尿中にはほとんど含まれていません。
尿中に蛋白や潜血など、異常がみられた場合は、直接顕微鏡で尿中の成分を見る尿沈渣を行います。
尿検査を行う際は、出始めの尿と最後の尿を捨て、真ん中の中間尿をとるようにお願いします。

尿の色調 普通は黄色ですが、水分摂取量が少ないときや汗をかくと濃い色に、多量の水分をとったときには無色に近づきます。尿に含まれるものによっては濁って見えたり、飲んでいる薬によっては色がついたりすることもあります。
尿のpH 尿がアルカリ性か酸性のどちらに傾いているかを調べます。
普通は、弱酸性の6.0ぐらいですが、健康な方でも動物性食品の過剰摂取では酸性に、植物性食品の過剰摂取ではアルカリ性に傾きます。
尿蛋白 陽性の場合は、主に腎臓の異常が考えられます。運動の後などでは、健康な方にも出ることがあります。
尿潜血 尿の中に赤血球が混じっている状態で、陽性の場合は、主に腎臓や尿管、膀胱などの異常が考えられます。
また、尿中に含まれる赤血球の量がかなり多くなると目で見ても血尿と分かります。
白血球 陽性の場合は、腎臓、膀胱、尿道などの炎症が考えられます。
亜硝酸塩 細菌によって産出されるため、陽性の場合は細菌がいると考えられます。
尿糖 尿中に含まれるのはブドウ糖ですが、一般的に血糖が160~180mg/dlを超えると尿中に出てきます。
個人差があるため、尿糖が出ていても必ず糖尿病にかかっているとは言えず、血液検査で確認する必要があります。
尿ケトン体 体内ではブドウ糖を分解してエネルギーに変えますが、それができない場合は、蛋白や脂肪を分解します。
その時に産生されるのがケトン体で、糖尿病のコントロールがしっかりできているかを判定する検査項目のひとつです。
ウロビリノーゲン 健康な人でも尿中にわずかに含まれますが、尿中で増加すると、主に肝機能の異常や溶血性貧血を考えます。
逆に、まったく出ない場合は胆道閉塞を考えます。
健常人でもお昼すぎに増加する傾向があります。
ビリルビン 血中に停滞すると陽性になるので、閉塞性や肝細胞性の黄疸を考えます。
尿比重 水の重量を1.000として、尿の重量の比を求めます。一般的に、尿量が増えると比重は低くなり、尿量が減ると比重が高くなります。
P/C比(尿蛋白/クレアチニン比) 一日総蛋白排泄量を導き出すために使われる計算式です。
この計算式は希釈尿や濃縮尿が補正されるメリットがあり、CKD(慢性腎臓病)診療ガイド2012では専門医への紹介基準やCKD重症度分類基準などにも用いられています。
A/C比(尿アルブミン/クレアチニン比) 糖尿病性腎症の早期発見や治療に役立ちます。
糖尿病性腎症は、進行してからでないと自覚症状が現れませんが、A/C比を計算することで糖尿病性腎症の診断に有効な微量アルブミンが出ているかどうかが分かります。
尿沈渣 尿を遠心し、沈んだ成分を顕微鏡で観察します。
健康な人でも尿中にわずかに含まれますが、腎臓や尿路系に異常があると、赤血球や白血球をはじめ、腎臓、尿路系の細胞や細菌、結晶などが見えることがあります。

主な妊娠反応検査

hCG(ヒト絨毛性 性腺刺激ホルモン)

妊娠をすると上昇するホルモンを、尿を用いて調べる検査です。
妊娠のごく初期や異常妊娠のときは陰性を示すこともあり、臨床所見などと合わせて 医師が総合的に判断します。検査にかかる時間は5分以内です。

細菌検査

痰や尿、便、関節液などを採取し、炎症の原因となる細菌がいるかどうかを調べます。
細菌がみつかった場合には、どういう細菌なのか、また、その細菌に効果がある薬は何かを調べます。
細菌検査は細菌を発育する時間が必要なため、最終的な結果には通常3~4日かかります。

また結核菌の場合は、発育速度が遅いため、最終報告には約1~2か月かかります。

  • 塗沫・鏡検・・・・・・・・採取した検体を直接顕微鏡で観察し、細菌の観察を行います。
  • 同定検査・・・・・・・・・細菌を発育させ菌量を増やしてから、細菌の種類や名前を確定します。
  • 感受性検査・・・・・・・・同定された細菌に効果がある薬を見つける検査です。

各種細菌迅速検査

炎症が起こっている部位から検体を採取し、専用キットを用いて検査を行います。
これらの検査は確定された結果ではありません。
陰性(-)の結果が出ても、細菌感染には潜伏期というものがあり実は潜んでいることもあります(偽陰性)。
また逆に陽性(+)の結果が出ても、専用キットにはそれ以外の細菌に反応することもあります(偽陽性)。
あくまでも、どのような治療が必要なのかを症状や他の検査と総合的に判断し迅速に対応するための検査です。これらの検査は約20分ぐらいで結果が出ます。

検出微生物 症状 使用検体 よく検出される季節
A群溶連菌 喉の痛み 咽頭ぬぐい液
大腸菌O-157 下痢、食中毒症状 糞便
インフルエンザウイルス 発熱、体の痛み 鼻腔ぬぐい液 秋~冬
マイコプラズマ 肺炎、発熱 咽頭ぬぐい液 年中
肺炎球菌 咳、痰、発熱 尿 年中
レジオネラ 発熱、悪寒 尿
ノロウイルス 嘔吐、下痢、腹痛 糞便
  • インフルエンザウイルス:ワクチンをしていてもかかることがあります。
  • マイコプラズマ:マイコプラズマ肺炎の原因菌です。

病理検査

病理検査

手術で採取した臓器や内視鏡(胃カメラ・大腸ファイバー)で採取した組織を調べる検査です。
組織を固め(固定)、薄くスライスし(薄切)、染色して、標本を作製し、顕微鏡で細胞構築を観察します。病理医が病理学的診断を行います。

細胞診検査

喀痰や尿、胸水・腹水などが検体となります。
また、乳腺や甲状腺など超音波下に直接針を刺して細胞を採取する場合もあります。
おもにがん細胞を見つけるための検査ですが、その他、多くのことがわかります。
スライドガラスに集めた細胞を薄く広げ(塗抹)、染色し、顕微鏡で細胞の観察を行います。
細胞検査士の資格をもった技師と細胞診指導医が診断を行います。

生理機能検査について

心電図検査(機器;Cardio Star FCP-7541)

心臓は、血液を拍出し、これを全身に循環させるというポンプ作用をもっています。
この時、心臓の筋肉(心筋)が収縮したり弛緩したりしながら血液を循環させていますが、その際に心筋にはごくわずかな電流が発生しています。
この電流を体表面でとらえて波形に描き出したものが心電図です。
心電図検査には、次のような検査があります。

安静時心電図検査(機器;Cardio Star FCP-7541)

一般的な心電図検査で、ベッドに寝た状態で、胸と手足に電極をつけ記録します。
不整脈や、狭心症・心筋梗塞といった虚血性心疾患や心臓の肥大などが分かります。

マスター2段階試験(機器;Cardio Star FCP-7541)

一定時間、2段の階段で昇り降りの運動負荷をかけ、その前後の心電図をとります。
負荷をかける前の心電図(安静時心電図)と負荷後の心電図を比較し、波形の変化を調べます。
安静時心電図ではわかりにくい心筋の虚血を発見することができます。
階段の昇り降りをする回数は性別・年齢・体重で決まります。

ホルター心電図(機器;Digital Walk)

安静時心電図検査では記録時間が短いため、不整脈や心筋の虚血が起こっているタイミングで記録することが困難です。
そこで、長時間心電計をつけてもらい、不整脈の種類や頻度、虚血性所見の有無を確認します。
1日の行動と自覚症状が出たかどうかをつけていただくことで、どの時間帯やどういった生活で異常が出るかが分かります。
この検査を受ける際は、胸に電極を貼り付け、携帯用の小さな記録計をつけていただきますので、入浴・水泳等ができませんが、それ以外は、ほぼ普段どおりの生活ができます。
検査開始の翌日に再度来院していただき、電極をはずし、記録計と行動記録カードを回収します。
解析は当院で行いますが、結果は約2週間かかります。

心電図R-R間隔検査(機器;Cardio Star FCP-7541)

CV・R-R検査ともいいます。
心臓は、自律神経の働きにより、拍動する間隔が微妙に変化しています。
この間隔が一定になると、自律神経がうまく働いていない状態と言えます。
糖尿病の3大合併症のひとつである神経障害の検査のひとつです。
R-R心電図検査では、安静時心電図検査と同様検査を行いますが、100拍の波形を記録し、1拍ずつの間隔の時間をはかり、そのばらつき具合を見ます。

肺機能検査(機器;SP-790COPD)

肺の換気能力を調べる検査です。

肺気量分画測定(VC)

最大限に息を吸ったり吐いたりできる量を測定し、肺の大きさについて調べる検査です。

努力性肺活量測定(FVC)

いっぱい吸い込んだ空気を一気に、どれだけ強く最後まで吐ききることができるかを測定します。

血圧脈波検査(ABI検査)(機器;Vasera VS-3000TN)

両手・両足の血圧を同時に測定することによって、動脈硬化の状態を把握することができます。

  • ABI値: 足の動脈の血管の詰まり具合(動脈硬化の進み具合)を知ることができます。
  • CAVI値: 血管の柔らかさを指数で表します。年齢別の柔らかさ指数と比較して評価します。

超音波検査

超音波とは、人間の耳では聞くことを目的としない、2万ヘルツ以上の高い周波数の音です。
超音波には、一定方向に直進し、そのはね返り方が当たるものの性質によって異なることを利用して、画像として映し出す検査です。
検査には、心臓を検査する心エコー、主に上腹部を検査する腹部エコー、首を検査する甲状腺エコー、頸動脈エコー、胸部を検査する乳腺エコーがあります。

心エコー(機器;ARIETTA70)

心臓には、心房、心室あわせて4つの部屋と部屋を区切る中隔と弁から成り立っています。
心エコーでは、心房、心室、心筋の壁、弁の形態を見ていきます。
また、心臓は収縮と拡張を繰り返しているので、動きに異常がないかも見ていきます。
血液の流れる方向と速さを測ることによって、弁の異常を調べるのに、カラードップラー法という大変有効な検査方法があります。
心エコーでは、これらを組み合わせて検査を行います。

腹部エコー(機器;ARIETTA70)

腹部にはたくさんの臓器がありますが、その中でも、肝臓・胆のう・膵臓・腎臓・脾臓を中心とした上腹部の臓器の形態を見ていきます。
患者さんの症状にあわせて、膀胱・前立腺・子宮・卵巣を見ることもあります。
超音波は空気があるとうまく画像としてとらえることができません。
腹部はもともとガスが多い部位ですので、より良い状態で検査ができるように、患者さんに大きく呼吸をしてもらうようにお願いしています。
また、検査当日の朝は食事を抜いていただきます。
これは、胃内に食べ物が残ったり、ガスがたまったりして肝臓などの臓器がうまく描出できなかったり、また、胆のうが小さくなり胆のうの中が見えにくくなったりするのを防ぐためです。

甲状腺エコー(機器;ARIETTA70)

甲状腺は、首にある小さな臓器です。大きさや内部の状態を観察します。

頸動脈エコー(機器;ARIETTA70)

頸動脈は、首にある動脈のひとつで、手で首を触ったときに拍動を感じる血管です。
体表から近いところにあるので、血管の壁の状態を把握しやすく動脈硬化の検査として用いられます。

乳腺エコー(機器;HI VISION Avius)

乳房にできた小さな数ミリ大の腫瘤(しこり)をみつけるための検査です。
また腫瘤には良性のものがあり、その鑑別も可能です。
特別な前処置は不要で、患者さんへの苦痛もありません。
放射線の被曝もなく、造影剤も使用しないので、妊娠中の方でも安心して検査を受けていただけます。

関節エコー(機器;HI VISION Avius)

関節にある滑膜を観察することで、滑膜炎を起こしていないかを検査します。
関節リウマチの初期段階や治療効果を判断するのに有用です。

ポリソムノグラフィー簡易検査(機器;SAS-2100)

睡眠時無呼吸症候群の検査です。
簡易型の装置を腕に、気流を測定するセンサーを鼻に、
酸素飽和度を測定するセンサーを指先につけて、睡眠中の呼吸状態を検査します。
患者さんに装置を自宅に持ち帰っていただいて検査を行います。

神経伝導速度検査

神経を電気で刺激して、刺激の伝わる速さ(伝導速度)を測ります。
刺激は、低周波マッサージの様なピリピリした感じがします。人によっては、痛く感じる場合もあります。
神経障害の有無や程度を知ることができ、手根管症候群などの診断に用いられる検査です。

各種資格

  • 認定血液検査技師(1名)
  • 日本糖尿病療養指導士(1名)
  • 毒物劇物取扱者免許(1名)